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読書感想文:三浦しをんさんの「風が強く吹いている」は走りたくなる小説

三浦しをん「風が強く吹いている」

 

三浦しをんさんの「風が強く吹いている」は走りたくなる小説です。

 

弱小陸上部が駅伝チームを作り箱根駅伝を目指す話なのですが、陸上経験者はもとより、

ランニングが趣味の方、走ることと縁がなかった方でも、爽快感や達成感、感動を味わうことができます。

 

怪我を抱えながらも走ることをやめられない選手や走るために生まれてきたような選手もいれば、走ることが苦手なメンバーも出てきて、人物像も多様で、それぞれがとても魅力的です。


この小説が好きな理由は、走ることの感覚や楽しさを味わうだけにとどまらないところです。

 

周りから何を言われても自分の信念を突き通す姿、挫折を味わいながらも自分を見つめ続ける姿に励まされます。

 

一見青春小説なのですが、走ることを通して、人生を味わっていくエッセンスが詰められているように感じます。

 

何度読んでも、情景が新鮮に浮かびううう上がってきます。

 

読み終えた時には、なんともいえない満足感に浸ってしまいます。

 

苦節を乗り越え、人と交わり、喜びを知り、今までの日常を丸ごと抱えて最後まで走りきることは、どこか人生を送っていくことと似ているような気がしてきます。

 

元気がなくなってきた時、自分の人生に不安が翳った時、この小説をつい手に取ってしまいます。